超イケメン男子たちと、ナイショで同居することになりました!?

私と噂されてもいいって、どういうことなんだろう。まるで私のことを好き、みたいな言い方……。でも以前、葵くんは、

『よく分からないよね。俺、なんか変なんだ』

って言ってたし。私を好きと思ってるわけじゃ、ないみたいだし。

「そっか、好きってわけじゃないんだ」

――ツキン
(あ、まただ……)

葵くんの事を考えると、たまに胸が痛む。これって、もしかして――

「ひーなる!廊下に突っ立ってどうしたの?教室に入ろー」
「アキラちゃん……あの、ちょっと聞きたいことがあるんだけど、いいかな?」
「もちろんっ」

さっきの葵くんの発言といい、私の胸の痛みといい。考えれば考えるほど、頭がパンパンになってきた。だから一時間目の自習の間、アキラちゃんに全部を話し相談している。
全てを聞いたアキラちゃんはというと……今、全力で机に突っ伏している。

「なんでそんな(面白い)ことになってるの!心臓がムズムズしすぎて無理!こっちが照れちゃう!」
「あ、アキラちゃん?」

机から顔を上げて、頬をピンクに染めるアキラちゃん。離れた席にいる葵くんを、興奮気味に見た。

「クールな四条くんが、まさかそこまで積極的だなんて!とんでもないギャップだよ!」
「教えてほしいんだけど、葵くんって何に積極的なの?」
(あんたによ、ひなる!って言えたら、どれだけいいか~!)

奥歯に物が挟まったように、アキラちゃんはモゴモゴ喋るばかり。私には何も教えてくれない。

「アキラちゃん、答えを教えてよ~。私のモヤモヤを晴らしてよ~」

すると半泣きの私に、アキラちゃんは大きな瞳をパチクリとさせた。
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