超イケメン男子たちと、ナイショで同居することになりました!?
「むしろ、ひなるは何に対してモヤモヤしてるわけ?」
「え?」
「寮の人達がいつもと違うのが気になる?それとも、四条くんがひなるの事をどう思ってるのかが気になる?」
「葵くんが、私のことをどう思うか……?」
そっか。葵くんが言った事が気になるって、イコール、葵くんが私の事をどう思ってるか気になるってことなんだ。
「それにひなる自身は、四条くんをどう思ってるの?」
「葵くんを……?」
葵くんは、寮で最初に会った男の子。初めは「冷たそうだし、苦手だな」って思ってた。でも寮の案内をしてくれたり、遊馬先輩に冗談で髪につけられた花を見て「似合ってる」って褒めてくれたり。
「あ、お菓子をたくさん買ってくれたことあったし、部屋で一緒に食べようって言ってくれたこともあったなぁ。あとは生徒会でピンチになった時に助けてくれたり、おかし調理部に入ってくれたり」
「生徒会に入ったって顧問に知られて、ペナルティを課されたんでしょ?」
「うん。でも〝私の力になりたくてした事だから謝らないで〟って。優しいよね、葵くんって」
思い返せば、葵くんには色んな事で助けてもらってる。いつも私が喜ぶことをしてくれてる。私も、何か返したいな。葵くんが喜んでくれることや、嬉しいことを、少しずつでも恩返しできたらいいのに。
すると突然、アキラちゃんから一枚の紙を渡される。それは「入部届」。