超イケメン男子たちと、ナイショで同居することになりました!?

「紫温くん、全く手加減してくれないんだもん。俺ってまだ二年生よ?だから次の会議は譲ってよ~。〝体育祭の予算もぎ取ってこい〟ってナツ校の奴らから言われてるんだって~!」
「そう言われても、俺はまだ本気を出してないんだけどね」
「わー!真顔で言うのやめて!えぐいから~!」

どうやら私のことは忘れてしまったらしく、二人は生徒会の話で盛り上がっていた。そんな姿を見た白石くんは、無言で席を立ちリビングを離れる。……このまま解散?まだ何の説明も聞いてないよ⁉だけど白石くんにならって、四条くんも席を立つ。待って待って。四条くんまでいなくなっちゃったら、私……!
――パシッ。

「……なに?」
「あの、その~」

急いで追いかけ、離れていく四条くんの手を握った。だけど返ってきたのは、表情一つ変わらないクールな四条くん。

「ごめん、何でもないっ」
「……」

クールな雰囲気に負けてしまい「寮を案内して」と言い出せない。そんな私を見て、四条くんは「はぁ」とため息をついた。

「おいで。中を案内するから」

私が握った手をスルリとほどき、四条くんは先を歩いた。案内してくれるんだ……。意外に優しい人なのかな。

「アパートと同じで、トイレとお風呂は備え付け。あ、お風呂に入ってる時は必ず鍵を閉めること。覗きだなんだって言われたくないし」
「言わないよ!」
「トイレは二つある、玄関入ってすぐと、廊下を進んだ一番奥。もちろん鍵を、」
「かけます!」
「ふっ、それは当たり前か」

今まで無表情だったのに、いきなり力が抜けたみたいに。目を細めて四条くんが笑った。レアな光景!
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