超イケメン男子たちと、ナイショで同居することになりました!?
その日の放課後。教室に残った私は、ファイルの中にある入部届の数を数えていた。
「私、翼くん、葵くん、アキラちゃん、淀橋先輩、淀橋先輩と知り合いのフユ校の人……計六人。あと四人、足りないよ」
残り時間は今日と明日。十人集まらなければ、おかし調理部は作れない。間に合うのかな……。
「ん?」
よく見ると、入部届が重なっている。指を滑らせると、なんと二枚の入部届が、ファイルの中に新たに入っていた。
「えぇ!?二枚!?」
淀橋先輩の時といい、そんなラッキーなことがあっていいの!?興奮で震える手をおさえ、入部届を見る。すると名前の欄に、遊馬七海・氷上紫温と書かれてあった。先輩たち、いつの間に!すると七海先輩の入部届に、私宛と思われるふせんが貼られている。
【俺と紫温くんも入ろうって、前から話していたんだ。寮の皆でおかし作るの、楽しそうだもん!っていうことで、これからよろしくね。ひなちゃん!】
「七海先輩……」
生徒会で忙しいのに、入ってくれるんだ。ううん、先輩たちだけじゃない。翼くんだって、葵くんだって、やるべきことがあるのにおかし調理部へ入ってくれた。
「やっぱり私……何がなんでも、おかし調理部を作りたい」
弱音を吐いてる暇はない。こんなに私を応援してくれる皆に、精一杯応えたい。残り時間は少ないけど、絶対あきらめない!
――ギュ
胸の前で、拳を握る。同時に「あの」と、小さな声が聞こえた。周りを見ても、誰もいない。空耳かな?と思っていると、