超イケメン男子たちと、ナイショで同居することになりました!?

「あの、おかし調理部の事ですが……」
「わぁビックリした!真後ろにいたんだね、気づかなかった!」

私が座る椅子の後ろに立つ女の子。ボブの髪に、メガネ姿の、大人しい印象の子だ。

「1年2組の東(あずま)ことりと言います。
私も、お菓子を作るのが好きなんです。でもナツ校にもフユ校にも部活がなく困っていて……。そんな時、掲示板に貼ってあるポスターを見ました。私も入部していいですか?」
「ありがとう、嬉しい!」

ことりちゃんから入部届を渡された時、緊張で手が震えた。だって残りは、あと一人。あと一人入部してくれたら、お菓子調理部が作れる!

「ことりちゃんって呼んでいい?私のこともひなるって呼んでね!あと同級生だし、タメ語で話そう!」
「はい……じゃなくて。わかった、ひなるちゃん」

恥ずかしそうにメガネをかけ直すことりちゃん。お友達が出来ちゃった、嬉しいな!

「ねぇねぇ、ことりちゃん!他におかし作りが好きな人しらない?」
「私の兄も、おかし作り好きだよ?でも最近は生徒会にも顔を出していなくて……あ。私の兄、ナツ校の生徒会長をしてるの」
「え!?」

絶賛ボイコット中の生徒会長が、まさかのおかし好きなんて!思わぬところで生徒会長の話を聞き、衝撃が走る。そんな私をよそに「そういえば」と。ことりちゃんは私の隣で、何やら書き始めた。
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