超イケメン男子たちと、ナイショで同居することになりました!?

「ひなるちゃんが部活を作ってくれて良かった。私は〝部活を作る勇気〟がなかったから。おかし部が無いなら無いで、仕方ないって諦めてたと思う。だから……頑張ってくれてありがとう」
「ことりちゃん……そう言ってくれて嬉しい。でも、私一人の力じゃないの。皆に励まされて、やっとここまで来れたんだ」

入部届けを書いてくれた皆を思い出す。この一週間で、たくさんの人から、たくさんの優しさをもらった。まだ入学して間もないけど、この学校に入学できて本当に良かった。

「あ、ひなるちゃん。職員室に着いたよ」
「よし、行こっか!」

ガラッ

そして部活設立申請から、六日後。
念願の「おかし調理部」が誕生した――



おかし調理部が誕生して、みんな喜んでくれた。私も舞い上がって「記念すべき初回はいつにしようかな〜」ってウキウキしていたけど……。
二週間後に体育祭が迫っていたことを、すっかり忘れていた。

体育祭の準備に追われ、部活どころではなくなった。初めての体育祭に、右も左も分からなくなってきた時。二週間は光の速さで過ぎ、さっそく当日がやってきた。

そう。ついに今日は、体育祭!
見事な晴天の中、二校の生徒が切磋琢磨する声が運動場に響き渡る。その中で一際大きな声が響いたのは……
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