溺愛は復讐の始まり

辿り着いたのは奈落の底

はっきり言って、人生は生まれた時に決まる。

父親は代々続く社長一家に生まれ、自身も社長を継ぎ、会長になるのが決まっている。

母親は名門の生まれで、先祖は貴族だったとかいう生粋のお嬢様。

その間に生まれた私は、何一つ不自由なく育って、当然働く必要もない。


「あーあ。人生って、楽しい。」

私は南の島のリゾートにある、プライベートビーチでフルーツジュースを満喫。

当然、使用人が私の上に大きなパラソルをさしている。

もうこうして一時間以上になるから、パラソルを持っている結の腕は、プルプル震えている。

おまけにこの熱い中、直射日光に当たっているから、額からダラダラと汗が流れているというのに、その汗を拭うことすらできない。

「大丈夫?結?」


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