梅雨の雫
外に出ると、まだまだ雨は止まずにいた。

けど、今は雨の音に安心した。


傘をさして、2人で並んで歩いた。

堀くんが気になって、ちらっと横目で覗く。

髪が少し雨で濡れて、艶のある黒髪が少し光って見えた。

「じゃあ、ここで。」

駅に着くと、バイバイと軽く手を振る堀くん。

『あの!話せるようになったら、聞いてくれますか?』

雨に負けないように声が大きくなった。

「分かった、待ってる。」

堀くんが頷き、私もバイバイと手を降って別れた。


< 11 / 39 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop