梅雨の雫
花火も、残り少なくなって、あとは線香花火だけになってた。


始めは小さい光で、けれど段々綺麗に弾けていく。


「また、休みの日に連絡していい?」

急な堀くんからの提案だった。

『いいけど、私なんかでいいの?』


「広瀬がいいんだ。広瀬にも幸せになって欲しいから、楽しいことしよう。」

堀くんの言葉に私は救われた。

『ありがとう。』


ポトっと、地面に最後の火花が落ちた。









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