梅雨の雫
2人で、片付けを済ませた後、帰り道を一緒に並んで歩いた。


明日からは、梅雨も明けて夏が始まる。


けれど、前と違うのは堀くんのおかげで、

過去の自分から前に進めるようになった。


だから、もし梅雨の季節が来ても、もうあの頃みたいに早く大人になりたいとか、雨を見ながら先生のことだけを想うことはしない。


それにきっと、あの頃みたいに2階の角部屋に向かうことは、もうない。






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