君のスガタ
 この前、貸した漫画とは今人気の少女漫画だ。

私は漫画好きだ。

 少女・少年漫画をよく読むので、女子にはよく少女漫画を貸す。

 たまに少年漫画を読むクラスメイトがいるので、貸すことがある。

「よかった。この漫画面白かったでしょ。しかも、最後のシーンまさかの展開で驚いたよね」

 私は立ち上がり、クラスメイトの近くへ寄り、笑顔を浮かべていた。

「そうそう。いやー、切ないのに胸キュンキュンして。朝までずっと読んでいたよ。また、おススメな漫画教えてね」

「あ、うん。喜んでくれてよかった」

 私はクラスメイトに微笑んで言う。

 クラスメイトは満面な笑みで私に手を振って席に戻っていた。

 よかった、私が貸した漫画楽しんで読んでくれて。

一人でニヤニヤとした顔で自分の席に行こうとすると、服の袖をちょこんと掴まれた。 
  
 振り返ると、菅田(かんだ)きよしが立っていた。

「どうしたの?」

 私は聞くと、きよしは私の方を見てから睨んで教室から出て行った。

「なに、私なんかした?」

 私はなんだったんだろうと思いながら、首を傾げた。

 まぁ、いっか。なんかあったんだろう。
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