君のスガタ
第五章「学園祭」
学園祭の準備や授業・部活をいつも通り行っていると、あっという間に学園祭当日を迎えた。
「ここ置いて!」
私たちは体育館で出し物をや授業・部活をいつも通り行っていると、あっという間に学園祭当日を迎えた。
「ここ置いて!」
するので、その準備に追われていた。
体育館では私たちのクラス以外にも五クラスほどの出し物がある。
「うちら、何も問題なく小道具も配役も誰も文句言わなかったしね」
めぐみは私の隣に来て、独り言のように呟いた。
「…いるよ。私。あと、堺くん」
私は堺くんがいる方に指をさす。
私たちは今、体育館にいる。
クラスの出し物で事前の予行練習をしている最中だ。
次のクラスの出番まであと二時間しかない。
なので、劇のせりふや配役された人の行動確認やセリフの一つ一つの言葉を委員長とともに再確認していく。
「ここはこう言わないとお客様が感情移入してくれないよ」
女子委員長は堺くんに厳しい口調で言い放つ。これで練習が最後なので、女子委員長は熱を帯びたのかいつもより熱血指導になっていた。
「だから…セリフは覚えたけどどう感情移入すればいいのよ。俺、やることやってるよね」
堺くんは女子委員長に言われながらも自分がどう感情移入すればいいか分からないでいた。
最初はやる気がなかった堺くんだが、劇をやるようになってから楽しくなってきたのか出来たときは笑顔で、出来なかったときはしょぼんとした顔マークのようになっていた。
「…そうね。このセリフはシンデレラを想って、言うセリフだから。シンデレラの抱えていることをくみ取るように優しく言って」