愛する秘書さん、そろそろ大団円といきますか
 昨日眠ってしまった私に、暉明が着せてくれたであろうシャツを、再び暉明の手で脱がされる。
「……カラダ大丈夫か?」
「大丈夫だけど……あっ、や……」
「まだまだだ。昨日のあんなのじゃ足りない。愛茉に俺を刻み込むから……俺のことだけ考えてろ」
 そういって、暉明は昨日よりずっと優しく私を抱いた。愛されているのではないかと勘違いしてしまいそうなくらい優しく……。
 週末をそのまま暉明のマンションで過ごした私は、夢の中にいるようだった。
 小さい時からずっと好きだった暉明に抱かれ、今までに感じたことのない幸せを感じていた。

 ところが、幸せな気分は長く続かなかった。
< 22 / 76 >

この作品をシェア

pagetop