愛する秘書さん、そろそろ大団円といきますか
「芳井さん、違うんです! これは――」
「真実がどうかなんて関係ないのよ。この写真を誰かに見せたら皆どう思うかしら? 『冬堂のプリンスがセクハラ⁉』それとも『冬堂のプリンス、嫌がる部下をお持ち帰り⁉』どんな見出しがぴったりかしら?」
「なんてことを……」
「ねえ、あなた生意気なの。プリンスに営業の金森さん? ヨツノの姫ならまだしも、あなたごときの容姿で私より目立ってるじゃないわよ! 使用人の娘のくせに!」
「し、使用人……?」
「ここの社員なら誰だって知っているわよ。田崎は冬堂の使用人の家系だって。代々なんですって?」
フンッと嘲笑いながら見下ろしてくる。
田崎は冬堂の使用人。
そんなふうに考えたことはなかったけれど、否定はできない。
「真実がどうかなんて関係ないのよ。この写真を誰かに見せたら皆どう思うかしら? 『冬堂のプリンスがセクハラ⁉』それとも『冬堂のプリンス、嫌がる部下をお持ち帰り⁉』どんな見出しがぴったりかしら?」
「なんてことを……」
「ねえ、あなた生意気なの。プリンスに営業の金森さん? ヨツノの姫ならまだしも、あなたごときの容姿で私より目立ってるじゃないわよ! 使用人の娘のくせに!」
「し、使用人……?」
「ここの社員なら誰だって知っているわよ。田崎は冬堂の使用人の家系だって。代々なんですって?」
フンッと嘲笑いながら見下ろしてくる。
田崎は冬堂の使用人。
そんなふうに考えたことはなかったけれど、否定はできない。