愛する秘書さん、そろそろ大団円といきますか
「うーむ。じゃあ不本意だが、今は内緒で付き合うしかないか」
「へ?」
「悪いが、もう会わないという選択肢はない。それは俺が耐えられない」
「いや、でも」
「出張から帰ったら一緒に住むつもりだった」
「ええっ⁉」
「あの週末を一緒に過ごして、もうこの家に愛茉がいないのは考えられないと思った。愛茉の一人暮らしのマンションは決して遠くないけど、ここに住むなら無駄だろう? 解約させようと思ってたんだ」
「ちょ、ちょっと待って! そんなことしたら両親もお兄ちゃんもすぐに気づいちゃうよ!」
「やっぱまずいか。じゃあ、俺が家賃を払うから、あそこはそのまま残して、愛茉は身一つでここへ来い」
「身一つって……付き合うのは決定事項なの?」
「当たり前だ! 愛茉だって……いや、そういえばまだ愛茉の口から聞いてなかったな」
「……?」
「愛茉は俺のことどう思ってるんだ?」
「あ、わ、私は……」
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