愛する秘書さん、そろそろ大団円といきますか
誤解 side暉明
『ごめん! 私、やっちゃったかもしれない!』
椿季からメッセージが入ったのは5分前。
意味が分からず電話をかけて聞いてみると、ランチの席で愛茉に母子手帳を見られたかもしれないという。しかも気が付いたのは、愛茉が去った後だったと。
まだ何も伝えていないのに、ありえないだろう!
絶対に誤解しているはずだ。
「あれ、専務どちらへ行かれるんですか?」
「外。ちょっと席を外す」
「いや、あと10分で社長とのランチミーティングが始まるんですよ⁉」
「知るか! 大体お前のせいだろうが!」
「は? 何のこと……」
「こっちは誤解を解かないといけないんだ。戻るまでお前が引き延ばしておいてくれ」
「あ、おいっ! テル!」
蒼典を振り切って、俺は愛茉を探しに外へ出た。
日差しがきつい。ファーストフード店の近くから一番近くて日陰のあるところ……。
真っ先に向かったのは近くの公園の東屋だった。
椿季からメッセージが入ったのは5分前。
意味が分からず電話をかけて聞いてみると、ランチの席で愛茉に母子手帳を見られたかもしれないという。しかも気が付いたのは、愛茉が去った後だったと。
まだ何も伝えていないのに、ありえないだろう!
絶対に誤解しているはずだ。
「あれ、専務どちらへ行かれるんですか?」
「外。ちょっと席を外す」
「いや、あと10分で社長とのランチミーティングが始まるんですよ⁉」
「知るか! 大体お前のせいだろうが!」
「は? 何のこと……」
「こっちは誤解を解かないといけないんだ。戻るまでお前が引き延ばしておいてくれ」
「あ、おいっ! テル!」
蒼典を振り切って、俺は愛茉を探しに外へ出た。
日差しがきつい。ファーストフード店の近くから一番近くて日陰のあるところ……。
真っ先に向かったのは近くの公園の東屋だった。