油圧ショベルに乗った王子様~ノーブルな土木作業員は元気娘を愛でる~
後輩が私をそういうふうに見ていたのだと初めて知った。
別に私は男性に奥手というわけではない。
後輩は知らないが、今まで付き合った男性もいたし。
ただ、恋に関しては苦手意識というか、一歩引いてしまうのだ。
「いえ。
そういうところが可愛くて、ついからかっちゃうんですよね」
「あー、わかります」
なんかふたりは意見が一致したらしく可笑しそうに笑っているが、当事者である私はまったく面白くない。
てか、やっぱり渡守さん、私をからかっていたんだ。
「俺は璃世ちゃんを大事にしたいと思っています。
だから安心して、俺との恋に堕ちてほしいんですが……」
はぁっとこれ見よがしに渡守さんがため息をついてみせる。
「えっ、先輩、まだ彼と付き合ってないんですか!」
「うっ」
後輩に迫られ、視線を壁へと逸らしてだらだらと嫌な汗を掻いた。
「彼のどこが不満なんですか!
イケメンで優しい、しかも先輩を大事にしてくれて、理解もしてくれている彼のどこが不満なんですか!」
「ううっ」
後輩が私の胸ぐらを掴み、ぐらんぐらん揺らしてくる。
ちょっと酔ってないかな、後輩ちゃん。
別に私は男性に奥手というわけではない。
後輩は知らないが、今まで付き合った男性もいたし。
ただ、恋に関しては苦手意識というか、一歩引いてしまうのだ。
「いえ。
そういうところが可愛くて、ついからかっちゃうんですよね」
「あー、わかります」
なんかふたりは意見が一致したらしく可笑しそうに笑っているが、当事者である私はまったく面白くない。
てか、やっぱり渡守さん、私をからかっていたんだ。
「俺は璃世ちゃんを大事にしたいと思っています。
だから安心して、俺との恋に堕ちてほしいんですが……」
はぁっとこれ見よがしに渡守さんがため息をついてみせる。
「えっ、先輩、まだ彼と付き合ってないんですか!」
「うっ」
後輩に迫られ、視線を壁へと逸らしてだらだらと嫌な汗を掻いた。
「彼のどこが不満なんですか!
イケメンで優しい、しかも先輩を大事にしてくれて、理解もしてくれている彼のどこが不満なんですか!」
「ううっ」
後輩が私の胸ぐらを掴み、ぐらんぐらん揺らしてくる。
ちょっと酔ってないかな、後輩ちゃん。