油圧ショベルに乗った王子様~ノーブルな土木作業員は元気娘を愛でる~
温かいそれに、気持ちが一気に決壊する。
「うっ、うわーっ」
みっともなく子供のようにわんわん泣いた。
そんな私の手を、彼は黙ってじっと握ってくれている。
しばらく泣いて気持ちがすっきりし、ようやく涙は止まった。
「落ち着いたか」
慰めるように私の手を軽くぽんぽんと叩き、彼が離れる。
「はい。
すみませんでした」
「いや、いい」
まだ鼻をぐずぐずいわせている私に彼は首にかけていたタオルを渡しかけて、やめた。
なんかそれがおかしくて、少し笑っていた。
「今ならあれは間違ってたってわかるんですけどね」
泣きすぎて喉が渇き、ペットボトルを開ける。
すっかりぬるくなったお茶は優しく私の喉を潤していった。
「間違ってた?」
彼の声は怪訝そうだ。
たぶん、誤解をしている。
「はい。
カッとならず、もっと冷静に抗議するべきでした。
それでダメなら、しかるべきところに訴えればよかった。
じゃないと……」
視線を地面へと落とした。
御曹司の横暴は続き、被害者は出続ける。
「そうだな。
でも君は、許せなかったんだろ?」
「そう、ですね」
「うっ、うわーっ」
みっともなく子供のようにわんわん泣いた。
そんな私の手を、彼は黙ってじっと握ってくれている。
しばらく泣いて気持ちがすっきりし、ようやく涙は止まった。
「落ち着いたか」
慰めるように私の手を軽くぽんぽんと叩き、彼が離れる。
「はい。
すみませんでした」
「いや、いい」
まだ鼻をぐずぐずいわせている私に彼は首にかけていたタオルを渡しかけて、やめた。
なんかそれがおかしくて、少し笑っていた。
「今ならあれは間違ってたってわかるんですけどね」
泣きすぎて喉が渇き、ペットボトルを開ける。
すっかりぬるくなったお茶は優しく私の喉を潤していった。
「間違ってた?」
彼の声は怪訝そうだ。
たぶん、誤解をしている。
「はい。
カッとならず、もっと冷静に抗議するべきでした。
それでダメなら、しかるべきところに訴えればよかった。
じゃないと……」
視線を地面へと落とした。
御曹司の横暴は続き、被害者は出続ける。
「そうだな。
でも君は、許せなかったんだろ?」
「そう、ですね」