好きだから
ノート1ページが落書きで埋まってきた頃、やっとチャイムが鳴った。

授業なんてもう聞いてないけどね。

「るーい?授業大丈夫だった?」

「ぜんッぜん大丈夫じゃないよ」

「(笑)そう言うと思って」

ほいっとカバンから出てきたのは携帯電話。

「?」

「連絡先」

その時初めて、波瑠がLINEを開いてることに気づいた。

「あぁ、はい」

無事連絡先を交換し終えたころ、あることに気づいた。

琉莉兄達に聞いてない!私の家は、連絡先を交換するとき琉莉兄か、お姉ちゃんのどっちかに了解をもらわなきゃいけない。

何故か私だけね。

「波瑠?」

「ん?どした?」

「お願いだから琉莉兄達には言わないでね」

「先輩たちに?まぁ聞かれなければね(笑)」

「お願いだからぁぁぁぁ」

「頑張るわ」

あれ?でも何で連絡先交換したのかな?

勉強教えてくれるなら待ち合わせ場所、決めればいいのに

「何でLINE交換したの?」

「あ、あぁそれ、できれば出良いんだけど、俺んち来て勉強しないかな?って思ってさ」

「は、はあああ!は、波瑠んち行くの?」

「声が大きいなぁ、嫌だったら良いんだけどね部活俺ら今週無いだろ?」

まぁそうだけども、ねぇこのクラスで波瑠に惚れてない女子なんて居ないのに⁉私が?行って良いのかな?








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