好きだから
あ、いたいた。さっきしれっと横を通った友達に話しかける。

「おはよー」

「おぉー琉衣じゃん‼今日は遅刻じゃないんだー」

「私したことないってばぁー。ちゃんと時間に来てるんですけど...」

「笑 ごめんって、なんかいじりたくなるのよねぇ」

「も~華ったら。。。」

この子は(はな)。同じクラスで、転校して初めてできた友達。私は、入学式の次の日に転校してきたから、転校生の特権特別扱いもなく済んでいる。

でも華は席が隣だったこともあり一番最初に話しかけてくれた。華の家へ行ったことがあるが、琉莉兄の写真や情報でいっぱいだった。

あれどこで手に入れたのかなぁ。要するに華は琉莉兄のストーカーなのだ。

私は何とも思ってないし、別に琉莉兄も気にしていない。

(「僕のストーカーなんかと友達になったら、なんか起こらないか?」みたいにすっごく言ってたけど華は友達なので疑わないで。。。と言ってやった。)

まぁ頑張れ‼位の気持ちで華の初恋?を応援している。

「さっき私たちの横通ったでしょ」

「あ、バレてた?」

「うん。ガッツリね」

「まぁイイや、琉衣の近くにいるとさ、琉莉君の表情集がはかどるのよ。今日も貴重な貴重な笑顔一枚もらったしね」

「犯罪じゃん」

「いや、ちゃんと許可してもらってますぅ」

「え、そうなんだ」

「さすがにね」

「琉莉兄そんなこと言ってなかった気が。。。」
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