別れてママになったのに、一途な凄腕パイロットは永久溺愛で離してくれません
「じゃあ、綾人。おやすみなさい」
「おとうしゃん、おやすみー」
午後九時前に凌空を寝かせるため、先に寝室に向かう。パジャマ姿で綾人に挨拶をしたら、彼は「おやすみ」と返したのち複雑そうな表情になった。
「可南子、遠慮しなくても、同じ寝室でかまわないんだぞ」
「ありがとう。でも凌空の夜泣き、本当にうるさいから」
彼の気遣いに苦笑して答える。体調に問題もなく元気に過ごしている凌空だが、さすがに環境の変化に無理している部分もあるのか、ここ最近はなかった夜泣きが再発してしまった。
引っ越した当初は、ダブルベッドをふたつ並べた寝室で綾人と凌空と三人で寝るようにしていたが、凌空が夜中に何度も泣きながら目が覚めるので、私と凌空だけ別の部屋で眠るようになったのだ。
提案したのは私で、綾人は気にしないし自分も凌空の夜泣きに付き合うと言ってくれたのだが、そういうわけにもいかない。
「綾人、明日は朝から出勤でフライトでしょ? パイロットが居眠りしたら大変だよ」
茶目っけ混じりに言った私に対し、綾人は神妙な面持ちを崩さない。
「徹夜するわけでもないし、大丈夫だよ。それに大変なのは可南子も同じだろ?」
そうやって綾人は私も気遣ってくれる。でも私も綾人が大事だ。
「私は平気。凌空の夜泣きは赤ちゃんの頃から対応してきてるもの」
笑顔で答え、しまったと思った。綾人が対応してこなかった、正確には対応できなかったのは、私が原因だ。
「おとうしゃん、おやすみー」
午後九時前に凌空を寝かせるため、先に寝室に向かう。パジャマ姿で綾人に挨拶をしたら、彼は「おやすみ」と返したのち複雑そうな表情になった。
「可南子、遠慮しなくても、同じ寝室でかまわないんだぞ」
「ありがとう。でも凌空の夜泣き、本当にうるさいから」
彼の気遣いに苦笑して答える。体調に問題もなく元気に過ごしている凌空だが、さすがに環境の変化に無理している部分もあるのか、ここ最近はなかった夜泣きが再発してしまった。
引っ越した当初は、ダブルベッドをふたつ並べた寝室で綾人と凌空と三人で寝るようにしていたが、凌空が夜中に何度も泣きながら目が覚めるので、私と凌空だけ別の部屋で眠るようになったのだ。
提案したのは私で、綾人は気にしないし自分も凌空の夜泣きに付き合うと言ってくれたのだが、そういうわけにもいかない。
「綾人、明日は朝から出勤でフライトでしょ? パイロットが居眠りしたら大変だよ」
茶目っけ混じりに言った私に対し、綾人は神妙な面持ちを崩さない。
「徹夜するわけでもないし、大丈夫だよ。それに大変なのは可南子も同じだろ?」
そうやって綾人は私も気遣ってくれる。でも私も綾人が大事だ。
「私は平気。凌空の夜泣きは赤ちゃんの頃から対応してきてるもの」
笑顔で答え、しまったと思った。綾人が対応してこなかった、正確には対応できなかったのは、私が原因だ。