永遠の片想い



そんな些細な出来事がリズムを乱すのだろう、
案の定、その日は朝から不調だった。

外回りの仕事は気候に左右される、汗だくになりながら慌ただしく午前中の仕事を終えた頃には昼休憩の時間は過ぎていて、街は午後の仕事に取り掛かっていた。
ランチ時を過ぎた蕎麦屋で腹拵えを終え、住宅街の広場のベンチで遅めの一休みと決め込んだ。

一息吐こうと、缶コーヒーを片手に煙草に火を点けたところに、制服姿の女子高生に声をかけられた。

娘と同じスカート短め、化粧っ気たっぷり、当たり前のタメ口、、しかもだ‼︎

「お兄さん、タバコ1本ちょーだい」

おいおい、女子高生が真っ昼間に知らないオッさんに煙草くれはないだろ!
そう怒鳴りたいのを我慢して、

「お兄さんじゃないよ、どう見てもオジさんだろ」

「若く見られた方が嬉しいでしょ」
彼女はそう言いながら肩からリュックを下ろして、俺の隣に遠慮がちにちょこんと座った。



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