悪女は果てない愛に抱かれる
「や……ぁ、……んぅっ」
視線が絡んで、熱が絡んで。
酸素が足りなくて、くらくらくらして、もうずっと苦しい。
乱れた呼吸が整わないうちに、次から次へと熱が入り込んでくる。
「観月くん……っ、もう、息できな……」
がんばって目を合わせながら懇願してみたけれど……。
どうしてか、逆効果、だったみたい。
「あー……やば、」
「……え? ……んんっ……」
もともと火照っていた肌が、さらに熱くなるのを感じる。
体の内側にも熱がじわじわと侵食して、ずっとキスをしているはずのに、なにか足りないような寂しさが募っていく。
拒もうと思えば拒めるのに、できない。
苦しいのに……やめないでほしい。
足りない……もっと。
──戻れないところまで落ちてしまった。
スカートの内側に入り込んできた手のひらに、びくりと肌が揺れる。
「や…‥っ」