悪女は果てない愛に抱かれる

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窓から差し込む月明かりが、わたしたちを優しく照らしている。


世界でふたりきりみたいだった。



観月くんの腕の中で意識が落ちる寸前、




「………月が、綺麗だね」



そんなことを零してしまったような気がする。


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