悪女は果てない愛に抱かれる


──『橘観月にだけは絶対近づくな』


──『お前、もうここには来るな』


──『橘観月と寝ろ』




安哉くん、観月くん、お父さん。

授業中も休み時間も、それぞれが悪魔のように耳元で囁いてくる。


何度も何度も。
何度も何度も。



わたしはどうすればいいのでしょう、神様。



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