二週間後の偽装彼氏~義兄の兄に溺愛?されています~
「彼氏役になるんだからね。それらしくできるようにならないといけないだろ?」
美璃の反応に構わず、颯士はさらりと言う。
言われて、美璃はやっと気が付いた。
そうだ、彼氏役になってくれるためだ。
板につくためには、当日いきなりでは難しいのだろう。
そして、もうひとつ気が付く。
今度の気付きは、もう一度どきんと心臓を高鳴らせた。
(いや、それって、パーティーの日まで、本当の彼氏みたいに過ごしてくれるってこと!?)
しかしそれしかなかった。
美璃の心臓はもう、速くなりっぱなしだ。
顔もきっと赤くなっただろう。
動揺する美璃に構わず、颯士はエスコートするように美璃を店内へ促して……。
踏み込んだ店内は、非常に煌びやかなところだった。
「いらっしゃいませ。百野様」
黒いスーツを着た店員の女性が近付いてくる。
颯士をひと目見ただけで、名字を口に出した。
つまり、顔パスされるほどの顧客らしい。
(大義兄さんって、こんなお店に通うような方だったの……!?)
美璃の頭が、くらっと揺れてしまう。
確かに持ち物がいつも素敵だなとは思っていたけれど、裏を返せばその程度の認識しかなかったのだ。
美璃の反応に構わず、颯士はさらりと言う。
言われて、美璃はやっと気が付いた。
そうだ、彼氏役になってくれるためだ。
板につくためには、当日いきなりでは難しいのだろう。
そして、もうひとつ気が付く。
今度の気付きは、もう一度どきんと心臓を高鳴らせた。
(いや、それって、パーティーの日まで、本当の彼氏みたいに過ごしてくれるってこと!?)
しかしそれしかなかった。
美璃の心臓はもう、速くなりっぱなしだ。
顔もきっと赤くなっただろう。
動揺する美璃に構わず、颯士はエスコートするように美璃を店内へ促して……。
踏み込んだ店内は、非常に煌びやかなところだった。
「いらっしゃいませ。百野様」
黒いスーツを着た店員の女性が近付いてくる。
颯士をひと目見ただけで、名字を口に出した。
つまり、顔パスされるほどの顧客らしい。
(大義兄さんって、こんなお店に通うような方だったの……!?)
美璃の頭が、くらっと揺れてしまう。
確かに持ち物がいつも素敵だなとは思っていたけれど、裏を返せばその程度の認識しかなかったのだ。