二週間後の偽装彼氏~義兄の兄に溺愛?されています~

素敵な一日

 デートはとても素敵だった。

 カフェを出たあと向かったのは、植物園だ。

 秋らしい爽やかな空気になってきた中を散策した。

 園内はコスモスが特別美しくて、美璃はあっちもこっちも見たいと、ついはしゃいでしまったくらいだ。

 その美璃に颯士もにこにこしながらついてきてくれた。

 ピンク、白、紫……色とりどりのコスモスが咲き誇る道を心から堪能して、帰りにはお土産屋さんで素敵なお土産もたくさん買った。

 コスモスをモチーフにしたお菓子や小物などに、これまた目移りしてしまった美璃だった。

 まず美香と颯太に、それから友達に……と、たくさん選んだお土産は大きな紙袋二つ分にもなってしまった。

「美璃は大切なひとが多いんだね」

 お土産屋さんから先に出ていた颯士が、両手に袋を持った美璃を見て、ちょっとおかしそうに笑ったくらいだ。

 それなのに、颯士はその紙袋を当たり前のように、ひょいっと両方取り上げた。

 片手でまとめて持ってしまうので、美璃はもちろん驚いた。

 しかも空いた片手は美璃に差し出すものだから、もっと驚いてしまう。

「さ、行こう」

 エスコートするように手を出されて、美璃は大いに照れながら、おずおずとその手を取ったものだ。
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