先輩の心、私でも晴らせますか…?


クラスマッチの全試合が終了し、表彰式に移る。


総合優勝は3年3組。
しかも向井先輩は全校生徒の中でただ1人、MVPまで獲得した。



それにまた女子たちが沸く。
表彰式が終わって自由となった途端、殆どの女子たちが向井先輩を取り囲むのだった。


「……」


そしてそれは、梓も例外では無かった。

戻るかどうするかを声掛けようとしたら、もう既に向井先輩の元へ行っている梓。



私に何も言わず、勝手に…。



………いや。まぁもう、良いけどね。
こんなこと、今日が初めてなわけでもないし。



私はそんな梓を置いて、一足先に教室に戻った。







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