真夜中プラトニック
……眩しい。陽の光が、閉じたまぶたに当たっている。
小さく唸りながら俺は薄目を開けて、それから一気に覚醒した。
ベッドに横になった自分の腕の中に、陽咲がいる。彼女は未だ眠っているようで、すうすうとかわいらしい寝息が聞こえた。
「…………」
そっと、少しだけ身を引いて、確認する。俺も、陽咲も、掛け布団の下はなにも着ていない。裸、である。
とたん、怒涛のように昨夜の記憶が脳内によみがえり、俺は両手で顔を覆いたくなった。陽咲に腕枕をしていたので、それは叶わなかったが。
俺は大切なコに、なんという、無体を……。
「ん……」
小さく声をあげながら、とろりと陽咲のまぶたが開く。
息をのんで硬直していた俺と目が合うなり、ぼんやりとしたその顔がふわりとほころんだ。
「……おはようございます、朔夜さん」
そのままこてんと再び寝入りそうになった彼女を、慌てて止める。
「待った陽咲、待ってくれ、その、これは――」
半身を起こし、言うべきセリフを思いつけないまま、俺は絶望していた。
とうとう、手を出してしまった。ずっと大切で、守りたくて、幸せになって欲しいと願っていた彼女に。
俺には、彼女に触れる資格なんてないのに。
小さく唸りながら俺は薄目を開けて、それから一気に覚醒した。
ベッドに横になった自分の腕の中に、陽咲がいる。彼女は未だ眠っているようで、すうすうとかわいらしい寝息が聞こえた。
「…………」
そっと、少しだけ身を引いて、確認する。俺も、陽咲も、掛け布団の下はなにも着ていない。裸、である。
とたん、怒涛のように昨夜の記憶が脳内によみがえり、俺は両手で顔を覆いたくなった。陽咲に腕枕をしていたので、それは叶わなかったが。
俺は大切なコに、なんという、無体を……。
「ん……」
小さく声をあげながら、とろりと陽咲のまぶたが開く。
息をのんで硬直していた俺と目が合うなり、ぼんやりとしたその顔がふわりとほころんだ。
「……おはようございます、朔夜さん」
そのままこてんと再び寝入りそうになった彼女を、慌てて止める。
「待った陽咲、待ってくれ、その、これは――」
半身を起こし、言うべきセリフを思いつけないまま、俺は絶望していた。
とうとう、手を出してしまった。ずっと大切で、守りたくて、幸せになって欲しいと願っていた彼女に。
俺には、彼女に触れる資格なんてないのに。