孤独な強面天才外科医は不自由な彼女を溺愛したい
 白哉に高級車に乗せられ、やってきたのは以前騙されて合コンにやってきた――白哉と再会した――海辺のレストランだった。

 普段使いするには少し値の張るレストランだが、白哉ほどのお金持ちならファーストフードの感覚なのかもしれない、と思った。けれど。

「良く来るんだろ? だから――」

「滅多に来ません! あの時は食事会って聞いてて、高級なお店だなって思って、でも合コンでお相手がお医者様だったから納得して――」

「そうか」

 白哉は一瞬しゅんとする。
 けれどすぐに杏依の腰を抱き、お店の中へ。まさかエスコートされるとは思っておらず、杏依の鼓動は早急に高鳴った。
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