孤独な強面天才外科医は不自由な彼女を溺愛したい
「こいつはやんねーから! 絶対無理。手ぇ出したらただじゃ置かねぇ」

「へえ、ふたりってやっぱり……ふうん、そっか」

 彼がクスクス笑うから、頬が熱くなる。

「じゃあ、白哉の彼女さんにお願いがあります」

 碧人は杏依にニコリと笑いかける。

 か、彼女さん……っ!

「は、はい! 何でしよう?」

 ドギマギしながら言えば、彼は白哉の右肩にポンと軽く手を置いた。

「白哉が休養中に大人しくしてるように、見張っててください。白哉、すぐ無茶しそうだから」

「へ?」

 白哉を見ると、まだクスクス笑う碧人を睨みつけている。
 その光景がなんだかおかしくて、杏依もクスクス笑ってしまった。
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