両隣を真面目×不良な双子にはさまれた私は運命をうらんでます!
新学期
私の名前は成田悠乃。この春から高校二年生。
今日は新入生たちの入学式。
壇上では新入生代表の生徒がカチコチになりながらあいさつをしている。
ねむっ、早く終わんないかなー。
とか思っていると、次に登壇した生徒が、場の雰囲気をガラリと変えた。
「新入生のみなさん。入学おめでとうございます」
「──!!」
新入生たち、特に女子生徒たちが沸き立っているのが伝わってくる。
それはそうなるよね。
だって壇上にいるのは、学校一のイケメンで、生徒会長の諏訪野奏空くん。長身で足が長く、スタイルも抜群だ。遠目で見てもルックスがよいのがわかる。
彼はさわやかな笑みを浮かべながら大舞台でのあいさつを難なくこなしている。
諏訪野くんとは一年の頃は違うクラスだったけど、イヤってほどウワサは耳にした。だから名前と顔だけは知っている。
そして二年のクラス替えで同じクラスになった。だからといって、私が関わることはないと思ってた。
けれど数日後の席替えで、事態は一変したんだ。