元カノ〜俺と彼女の最後の三ヶ月〜

あの頃より、ずっと綺麗な横顔。

俺に見せたことのない、柔和な微笑みを、隣にいる男に向けていた。


───幸せ、なんだな。
そう思ったら、なんだか泣けてきた。


───これで良かったんだよな、お互い。
そう思うのに、泣けてきた。


───忘れられないのは、俺だけなのかもしれないな……。

苦笑いが浮かんだ時には、もう、視界から静は消えていた。
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