隣人同士の恋事情
「おっはよ~、那美。昨日はどうだった?」
話しかけてきたのは、この大学で知り合った西田 未来。大学に入ってからの親友で、あたしの心境をすべて知る唯一の存在。
「はよ。あいつとは……別れちゃった」
突然の発言に未来はかなり驚き口をパクパクさせている。
あんたは金魚か!
とツッコミたくなる気持ちを抑え、冷静に昨日の出来事を話した。
話を聞いた未来は机をバンッと叩き、皆から注目の的。焦ったあたしはシーっと口の前で人差し指を立てる。
それでも未来の苛立ちは収まらないらしく、結局、講義はサボる羽目になってしまった。
内心あきれながらも、あたしが怒れなかった分、未来が怒ってくれてることが嬉しかったりして。
そしてあたし達は近くのファミレスへと足を運んだ。