隣人同士の恋事情
一通り話し終えたあたしは目の前にある紅茶を一気に飲み干した。
ふと未来に視線をやると俯きながら拳を握り締め、肩がブルブルと震えていた。
ヤバイ!と思ったあたしは反射的にテーブルから身を乗り出し、未来が顔を上げたと同時に口をふさいだ。
「っんが!」
咄嗟の変な声に笑ってしまったあたし。その姿を見て未来は繭を顰める。
「ちょっと……急に何よ?」
ゆっくりと未来から手を離せば、いきなり文句のお言葉。
まぁ、普通はそうだよね(笑)
「だって未来、叫びそうだったんだもん。こんなファミレスで……恥ずかしいよ」
「だってムカツクじゃない!叫んで当たり前よ」
「でも、もう良いんだ。気付かなかったあたしが悪いんだよ」