隣人同士の恋事情


「浮気する方が悪いに決まってんでしょ!」




と叫んだ未来に喜びを感じながらも、ハッとして周りに視線をやる。すると予想した通り、周りからの視線があたし達に集中していた。





しかもよりによって『浮気』って……。
あちこちからは「浮気されたんだ」「可愛そう」などと言った声も聞こえてくる。







最悪だ……。恥ずかしい…っ!






「未来!出よ!今すぐ出ようっ!」




「えっ、何で!?」




あなたのせいですけど!?
と言うツッコミは心にしまい、伝票を持って席を立つ。






お金を払うと、急いでファミレスを出た。





「どうしたのよ、急に」




未来はしかめっ面。本人は気付いてないのだから仕方がない。






「用事思い出してさ。ごめん」




と顔の前でゴメンのポーズ。
未来は納得がいかないと言った様子だったが、あたしが何回も謝ると渋々納得してくれた。








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