隣人同士の恋事情
チンッ―
数十秒で、エレベーターは1階に着いた。
エレベーターを降り、上を見上げる。
あたしが見ているのは、エレベーターが今どの位置にいるかを示す光。
エレベーターが……
上に上がる気配はなかった。
追いかけても…くれないんだね。
止まっていた涙が、再び溢れ出す。
「蓮のばかーぁ…。グスッ……大っきらぃ……」
「それ…じゃぁ…ハァ……困る」
「…っ!?」
声のした方向を見るとそこには、息を切らし、うっすらと汗をかいている……蓮がいた。