隣人同士の恋事情
「どう……して…」
「……ハァ…階段を…っ、使っちゃいけない何てこと……ないと思うけど?」
「階段っ…て…。何言ってんの?8階よ!?」
「高校生を、なめんなよ」
そう言いながら、ゆっくりと蓮は近づいてきた。
「こっ…来ないで!」
「っ……何でだよ!俺…何かしたか?言ってくれなきゃ……分かんねーよ…」
あたしの気のせいかもしれない。
だけど蓮の瞳の奥が少し、
揺れている気がした……。
「今日……来れないって」
「…それは用事があるって言ったろ?」
まるで、「そんなことか」と言ってるように、蓮はため息交じりで言った。