【完結】きみを守るために、演じ切ってみせよう。
きみを守るために、演じ切ってみせよう。 10話
「まさか本当にきみとはね……」
リンジーを家に招き入れたシャーロットは、お茶を出す。
あの日、彼女が毒を飲んだあと……シャーロットは埋葬されるはずだった。だが、彼女の身体は仮死状態だったようで、誰もいない場所で目覚めて以来、身体は老いることも死することもできずに……ただただ生きることしかできなかった。
どうやら、あの毒薬の副作用のようだった。毒薬をくれた魔女のもとへ向かい、なぜ自分が死ねなかったのかと問うと、魔女はひっひっひと笑いながら教えてくれた。
シャーロットが飲み干した毒薬には、近くの人の想いに反応する魔法がかけられていたらしい。
彼女を死なせたくないと願ったリンジーの想いによって、シャーロットは生き延びたのだ。
「……本当の本当に、リンジーなの?」
「うん。まさか三百年も月日が流れているとは思わなかったけれど……。ごめんね、シャーロット。ずいぶんと待たせてしまったようだ」
三百年、細々と暮らしていたシャーロットにとって、リンジーの訪問は本当に驚きで、彼が生まれ変わり前世の記憶を持っていることにも驚いた。
リンジーは生まれ変わってから十六歳になるまで、首都で暮らしていたらしい。
十六歳のとある日、突然記憶がよみがえったとシャーロットに話した。
「幼い頃に記憶を取り戻していたら、たぶん気が気ではなかっただろうね」
「……残酷な記憶ですもの」
「記憶が戻ってから、きみのことをずっと探していた。シャーロットと呼ばれる魔女のことを。すまない……俺のきみを守りたいという気持ちが、きみを死から遠ざけていたんだな……」
リンジーを家に招き入れたシャーロットは、お茶を出す。
あの日、彼女が毒を飲んだあと……シャーロットは埋葬されるはずだった。だが、彼女の身体は仮死状態だったようで、誰もいない場所で目覚めて以来、身体は老いることも死することもできずに……ただただ生きることしかできなかった。
どうやら、あの毒薬の副作用のようだった。毒薬をくれた魔女のもとへ向かい、なぜ自分が死ねなかったのかと問うと、魔女はひっひっひと笑いながら教えてくれた。
シャーロットが飲み干した毒薬には、近くの人の想いに反応する魔法がかけられていたらしい。
彼女を死なせたくないと願ったリンジーの想いによって、シャーロットは生き延びたのだ。
「……本当の本当に、リンジーなの?」
「うん。まさか三百年も月日が流れているとは思わなかったけれど……。ごめんね、シャーロット。ずいぶんと待たせてしまったようだ」
三百年、細々と暮らしていたシャーロットにとって、リンジーの訪問は本当に驚きで、彼が生まれ変わり前世の記憶を持っていることにも驚いた。
リンジーは生まれ変わってから十六歳になるまで、首都で暮らしていたらしい。
十六歳のとある日、突然記憶がよみがえったとシャーロットに話した。
「幼い頃に記憶を取り戻していたら、たぶん気が気ではなかっただろうね」
「……残酷な記憶ですもの」
「記憶が戻ってから、きみのことをずっと探していた。シャーロットと呼ばれる魔女のことを。すまない……俺のきみを守りたいという気持ちが、きみを死から遠ざけていたんだな……」