旦那さま、お会いできて光栄です~12年間放置された妻ですが、絶対に離縁はいたしません!
「まずは、これを見てくれ……」
ダスティンは、先ほどの手紙を族長に手渡す。
族長は目を細くしてその手紙を睨みつけてから、渋々と広げた。
すべてを読み終えたタイミングを見計らって「どうしたらいい?」とダスティンがこぼした。
「受けるしかないだろう。王女を人質としてやるから、仲良く手を繋ぎましょうね、よちよち、という話だ。断ったら、わかってんだろうな? という思惑がひしひしと感じられる」
「だけどハバリー国は一夫多妻を認めていない。そして私はすでに結婚しているし、マルガレットと別れるつもりはない」
マルガレットはアーネストの妹であり、幼いころからマルガレットはダスティンを慕っていて、その逆も然り。二人の結婚は政略的ななんちゃらではなく、相思相愛、互いの気持ちが実ったうえでの結婚なのだ。
「何も、別れろとは言わんよ」
「では、やはりこの話を断る?」
いんや、と族長は首を横に振った。
「まず、この国では一夫多妻を認めていないため、側妃は受け入れられないと説明する。その後、国王に次ぐ他の者が王女を娶る」
そう言った族長の視線の先にいるのはアーネストであった。
「なるほど」
ダスティンも納得して、アーネストを見やる。
「なんだ?」
親子の不穏な視線に、アーネストもたじろいだ。
ダスティンは、先ほどの手紙を族長に手渡す。
族長は目を細くしてその手紙を睨みつけてから、渋々と広げた。
すべてを読み終えたタイミングを見計らって「どうしたらいい?」とダスティンがこぼした。
「受けるしかないだろう。王女を人質としてやるから、仲良く手を繋ぎましょうね、よちよち、という話だ。断ったら、わかってんだろうな? という思惑がひしひしと感じられる」
「だけどハバリー国は一夫多妻を認めていない。そして私はすでに結婚しているし、マルガレットと別れるつもりはない」
マルガレットはアーネストの妹であり、幼いころからマルガレットはダスティンを慕っていて、その逆も然り。二人の結婚は政略的ななんちゃらではなく、相思相愛、互いの気持ちが実ったうえでの結婚なのだ。
「何も、別れろとは言わんよ」
「では、やはりこの話を断る?」
いんや、と族長は首を横に振った。
「まず、この国では一夫多妻を認めていないため、側妃は受け入れられないと説明する。その後、国王に次ぐ他の者が王女を娶る」
そう言った族長の視線の先にいるのはアーネストであった。
「なるほど」
ダスティンも納得して、アーネストを見やる。
「なんだ?」
親子の不穏な視線に、アーネストもたじろいだ。