旦那さま、お会いできて光栄です~12年間放置された妻ですが、絶対に離縁はいたしません!
アーネストから「妖精のいたずら」の話を聞いたオレリアも、満面の笑みを浮かべた。
大通りにはさまざまな店が並んでいる。どうやら彼は、オレリアの誕生日プレゼントをこの通りの店でそろえていたらしい。そのたびに、今のような格好で街を歩いていた。だから、慣れているのだ。
「ここだ……」
大通りに通した入り口は、ステンドグラスが眩しく輝いている。扉を押し開けると、カランコロンとベルが鳴った。
「いらっしゃいませ」
黒いドレス姿の店員が、にこやかな笑顔で出迎えてくれた。
「今日は、何をお探しでしょうか」
慣れた口調で、声をかけてくる。
「妻に指輪を」
妻と呼ばれたことで、オレリアはかっと頬が熱くなった。結婚してからというもの、夫婦らしい生活は営んでいない。それでも彼は、オレリアを妻として認めてくれている。
目頭が熱くなり、下を向く。
「おい。どうした?」
困ったようなアーネストの声が上から注がれてきたが、今、顔をあげたら涙がこぼれてしまう。
「かわいらしい奥様ですね」
どうやら店員は、オレリアの気持ちをくみ取ったらしい。
「では、こちらでゆっくり選びましょう」
「はい……」
下を向いたまま、オレリアは返事をした。
大通りにはさまざまな店が並んでいる。どうやら彼は、オレリアの誕生日プレゼントをこの通りの店でそろえていたらしい。そのたびに、今のような格好で街を歩いていた。だから、慣れているのだ。
「ここだ……」
大通りに通した入り口は、ステンドグラスが眩しく輝いている。扉を押し開けると、カランコロンとベルが鳴った。
「いらっしゃいませ」
黒いドレス姿の店員が、にこやかな笑顔で出迎えてくれた。
「今日は、何をお探しでしょうか」
慣れた口調で、声をかけてくる。
「妻に指輪を」
妻と呼ばれたことで、オレリアはかっと頬が熱くなった。結婚してからというもの、夫婦らしい生活は営んでいない。それでも彼は、オレリアを妻として認めてくれている。
目頭が熱くなり、下を向く。
「おい。どうした?」
困ったようなアーネストの声が上から注がれてきたが、今、顔をあげたら涙がこぼれてしまう。
「かわいらしい奥様ですね」
どうやら店員は、オレリアの気持ちをくみ取ったらしい。
「では、こちらでゆっくり選びましょう」
「はい……」
下を向いたまま、オレリアは返事をした。