旦那さま、お会いできて光栄です~12年間放置された妻ですが、絶対に離縁はいたしません!
慌ただしく準備がすすみ、式典当日がやってくる。
数日前からラフォン城入りする各国の代表を迎えるために手伝いも募って、なんとかそれらしい形になった。ハバリー国内からも、それぞれの族長たちが集まり、閑散としていたラフォン城が一気に賑やかになる。
式典が終わって、そのまま華やかなパーティーへとうつる。
真っ白い軍服姿のアーネストの姿を見るのは、オレリアも結婚式以来である。
そんなオレリアのドレスは、夜空のような紺色のドレスであった。フリルやリボンはついていないものの、スカート部分にはギャザーがよってボリュームがある。その分、上半身は身体のラインを強調しており、いつもどこか子どもっぽさを感じた彼女とは、真逆の印象を受けた。
「クワイン夫人」
ダスティンたちについて通訳をしていたオレリアに声をかけたのは、トラゴス国王であった。あの父親に似ているなと、感じたことはそれだけだった。
「君は今、幸せか?」
「はい」
オレリアが満面の笑みで答えると、トラゴス国王も満足そうに微笑んだ。
向こうも言いたいことはたくさんあるのだろう。機会があれば、対話の場を設けてみるのも悪くはないのかもしれない。
アーネストがシーニー国の国王と話をしている様子が見えた。シーニー国もオレリアにとっては縁のある国だ。今ではトラゴス国からの援助も受け、すっかりと暮らしはよくなったと聞いている。
ハバリー国の十五周年記念式典であったのに、まるで大陸内の七つの国が一つになったような、そんな一日であった。
数日前からラフォン城入りする各国の代表を迎えるために手伝いも募って、なんとかそれらしい形になった。ハバリー国内からも、それぞれの族長たちが集まり、閑散としていたラフォン城が一気に賑やかになる。
式典が終わって、そのまま華やかなパーティーへとうつる。
真っ白い軍服姿のアーネストの姿を見るのは、オレリアも結婚式以来である。
そんなオレリアのドレスは、夜空のような紺色のドレスであった。フリルやリボンはついていないものの、スカート部分にはギャザーがよってボリュームがある。その分、上半身は身体のラインを強調しており、いつもどこか子どもっぽさを感じた彼女とは、真逆の印象を受けた。
「クワイン夫人」
ダスティンたちについて通訳をしていたオレリアに声をかけたのは、トラゴス国王であった。あの父親に似ているなと、感じたことはそれだけだった。
「君は今、幸せか?」
「はい」
オレリアが満面の笑みで答えると、トラゴス国王も満足そうに微笑んだ。
向こうも言いたいことはたくさんあるのだろう。機会があれば、対話の場を設けてみるのも悪くはないのかもしれない。
アーネストがシーニー国の国王と話をしている様子が見えた。シーニー国もオレリアにとっては縁のある国だ。今ではトラゴス国からの援助も受け、すっかりと暮らしはよくなったと聞いている。
ハバリー国の十五周年記念式典であったのに、まるで大陸内の七つの国が一つになったような、そんな一日であった。