旦那さま、お会いできて光栄です~12年間放置された妻ですが、絶対に離縁はいたしません!
 だけど、それを言葉にするにはまだ幼すぎるのもわかっている。
 その日は、式の疲れを取るかのように、ふたりはぐっすりと眠った。
 次の日の朝、アーネストは部下を引き連れてガイロの街へと向かった。
「次にアーネストさまとお会いする日には、立派な淑女として振る舞えるよう、努力いたします」
「楽しみにしている」
 アーネストの大きな手が、オレリアの曙色の髪をやさしくなでた。
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