旦那さま、お会いできて光栄です~12年間放置された妻ですが、絶対に離縁はいたしません!
やっと封蝋が砕け、封筒から用紙を取り出すと二枚入っていた。
先ほどからドクドクと心臓がうるさくて、手足の先は少しだけしびれるような感覚すらある。
丁寧に手紙を開き、連なる文字を追っていく。
「……え?」
オレリアは、手紙に書かれている内容を信じられなかった。
唇が震え、マルガレットに助けを求めたいのに、言葉は出てこない。
「何が書いてあったの?」
声を出せば、涙もこぼれそうになる。唇をかみしめ、ただ呆然と手紙の文字を見るしかできない。じんわりと涙が浮かび、視界が滲み始める。
「オレリア……?」
マルガレットも、何も言わないオレリアに不安になったのだろう。ひょいっと手紙をのぞきこんできた。
「え? オレリア、ちょっとよく見せて」
彼女はオレリアの手の中にあった手紙一式を、ささっと奪い取る。
「……な、なに、これ。兄さんはいったい何を考えているの?」
その言葉で、手紙に書かれている内容が事実なのだろうと悟った。
「しかも、書類まで……」
マルガレットは慌てて部屋を出て行く。手紙も書類も、彼女は奪って出て行った。
それでも先ほど見た手紙の内容を忘れるなどできない。
一文字、一文字、丁寧に書かれていた。彼が何を思ってそう書いたのかはわからない。
――離縁してください。
オレリアは、その場で泣き崩れた。
先ほどからドクドクと心臓がうるさくて、手足の先は少しだけしびれるような感覚すらある。
丁寧に手紙を開き、連なる文字を追っていく。
「……え?」
オレリアは、手紙に書かれている内容を信じられなかった。
唇が震え、マルガレットに助けを求めたいのに、言葉は出てこない。
「何が書いてあったの?」
声を出せば、涙もこぼれそうになる。唇をかみしめ、ただ呆然と手紙の文字を見るしかできない。じんわりと涙が浮かび、視界が滲み始める。
「オレリア……?」
マルガレットも、何も言わないオレリアに不安になったのだろう。ひょいっと手紙をのぞきこんできた。
「え? オレリア、ちょっとよく見せて」
彼女はオレリアの手の中にあった手紙一式を、ささっと奪い取る。
「……な、なに、これ。兄さんはいったい何を考えているの?」
その言葉で、手紙に書かれている内容が事実なのだろうと悟った。
「しかも、書類まで……」
マルガレットは慌てて部屋を出て行く。手紙も書類も、彼女は奪って出て行った。
それでも先ほど見た手紙の内容を忘れるなどできない。
一文字、一文字、丁寧に書かれていた。彼が何を思ってそう書いたのかはわからない。
――離縁してください。
オレリアは、その場で泣き崩れた。