旦那さま、お会いできて光栄です~12年間放置された妻ですが、絶対に離縁はいたしません!
「唐突だな」
ダスティンとテーブルを挟んだ向かい側に座っているのが、アーネストである。年はダスティンよりも二つ上。青鈍の髪は短く刈り上げられ、額も耳も首元もしっかりと日に焼けているのが見てわかる。
族長にかわいがられたアーネストは闘神とも呼ばれ、ハバリー国の建国に一役買った。だから今では、ダスティンの右腕として非常に頼りにされているのだ。
「トラゴスからの手紙だ」
まるで開けたら爆発でもするかのように、ダスティンは親書を疑っている。
「とりあえず、開けてみたらどうだ? 封蝋は本物なのだろう?」
アーネストは鉄紺の眼を細くして尋ねた。
「ああ、確認してもらった。間違いなく本物だ。残念ながら、間違いなくトラゴスから届いたものだ。偽物だったらどれほどよかったか」
「お前が開けないのなら、俺が開けるが?」
その言葉を待ってましたといわんばかりに、ダスティンはテーブルの上に置いた手紙を、アーネストのほうにつつっと滑らせた。
手紙を受け取ったアーネストは、刃をつぶしたナイフを上着の内側から取り出して、封を開ける。
「ボン! って爆発したらどうしようかと思ったのだよ」
ダスティンはアーネストにとって弟のようなものだ。いや、義弟である。
だから彼も、アーネストを兄のように慕ってくるのだが、いかんせん慕い方がちょっとおかしい。
「お前が先に読んだほうがいいだろう」
ダスティンとテーブルを挟んだ向かい側に座っているのが、アーネストである。年はダスティンよりも二つ上。青鈍の髪は短く刈り上げられ、額も耳も首元もしっかりと日に焼けているのが見てわかる。
族長にかわいがられたアーネストは闘神とも呼ばれ、ハバリー国の建国に一役買った。だから今では、ダスティンの右腕として非常に頼りにされているのだ。
「トラゴスからの手紙だ」
まるで開けたら爆発でもするかのように、ダスティンは親書を疑っている。
「とりあえず、開けてみたらどうだ? 封蝋は本物なのだろう?」
アーネストは鉄紺の眼を細くして尋ねた。
「ああ、確認してもらった。間違いなく本物だ。残念ながら、間違いなくトラゴスから届いたものだ。偽物だったらどれほどよかったか」
「お前が開けないのなら、俺が開けるが?」
その言葉を待ってましたといわんばかりに、ダスティンはテーブルの上に置いた手紙を、アーネストのほうにつつっと滑らせた。
手紙を受け取ったアーネストは、刃をつぶしたナイフを上着の内側から取り出して、封を開ける。
「ボン! って爆発したらどうしようかと思ったのだよ」
ダスティンはアーネストにとって弟のようなものだ。いや、義弟である。
だから彼も、アーネストを兄のように慕ってくるのだが、いかんせん慕い方がちょっとおかしい。
「お前が先に読んだほうがいいだろう」