【完結】無愛想刑事に恋したら溺愛されました(仮)

運命の予感……?



 あのひったくり事件が起きてから、一ヶ月が経った時のことだった。

「結香!今日行こうとしてたお店、予約でいっぱいだって」

「えっ!ウソー!」

 今日は結香と二人で、夕食を食べに行こうと約束していたのだが、行きたかったお店はすでに予約で埋まってしまっていた。

「えー。じゃあどうする?」

「仕方ない、別のお店探そっか」

「そうだね」

 行きたかったお店は諦め、別のお店を探すことにした。

「ここなら空いてるっぽいけど、どうする?」

 スマホで近くの空いているお店を探すが、金曜日の週末ということもあり、空いているお店は少なっている。

「あ、ここの居酒屋、焼鳥美味しいんだよね」

「しょうがない。焼鳥にでもする?」

「そうだね。それもありだね」

 結局空いていそうな焼鳥屋をセレクトした。

「やっぱり予約しとけば良かったね」

「そうだね。しとけば良かったね」

 なんて言いながら、焼鳥屋さんへ向かっていると……。

「ねえ、あそこなんか人だかり出来てない?」

 結香が人だかりがある方を指差す。

「え? 本当だ。何かあったのかな?」

「……あれ?」

 あれは……刑事さん?

「どうしたの?」

「なんか……事件かな」

「ねえ……怖いね」

「うん」

 あそこに刑事さんがいるということは、多分事件に間違いない。
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