【完結】無愛想刑事に恋したら溺愛されました(仮)


 本当に不思議だ。結香の言うとおりになったから。
 好きな人を忘れるには、新しい恋だと結香も言っていたけど、確かにその通りだと思う。
 いつの間にか、気になる存在が好きに変わっていった私は、こうして秋文さんと結ばれた。

 結香が恋のキューピットであることに、変わりはない。
 本当にありがとう、結香。結香がいてくれて、本当に良かったよ。

 しかしながら、私は秋文さんといると何故か色んなことが起こる。 この間は食事をしていたお店に二人でいたら、たまたま無銭飲食をしていた男の人がいて、それを秋文さんがさっと捕まえていたし。

 その時も私は、「澪奈、お前やっぱり疫病神だな。なんでいつもお前は、事件を引き寄せてくるんだよ」と文句を言われたが、そんなの私が知りたいくらいだと思ってしまった。
 その後は秋文さんに「お前やっぱり、お祓いして来い」と言われてしまう始末だった。

 でもね、私、何にも悪いことしてないの!
 なのに「疫病神」だと言われたら、私だって「疫病神」だと思いたくない。

「私、やっぱり疫病神なの?」

「どう見ても、お前は疫病神だろ」

「えー。ウソ!」

 でもそう言う時、犯人を逮捕するのは秋文さんだから、秋文さんが警察官で良かったとさえ思う。
 私……出来ればもう、事件を引き寄せたくない。
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