【完結】無愛想刑事に恋したら溺愛されました(仮)


 館内の地図を確認し、目的のお店へと向かう。

「人が多いな……」

 やっぱり土曜日だけあって、人が多い。イベントもやっているようで、そのせいもあるのかも。

「あったあった」

 私の大好きな洋服のお店を見つけて、早速見ていく。

「わー、これ可愛いかも」

 最近服を全然買ってなかったから、今日は奮発してしまおう。

「これもいいな……」

 何着か試着させてもらうと、サイズもちょうどよくて、色も大人っぽくて好きで即買いすることにした。

「ありがとうございました」

 店員さんから紙袋を受け取り、お店を後にする。
 
 ふと腕時計を確認すると、十四時半を指している。 あのお店にニ十分以上もいたのか……。
 でもおかげで、いいのが買えたし、良かった。

「……ん?」 

 ショッピングモール内をそのまま歩いていると、見覚えのある顔が突然目に入った。

「あの人……昨日の……刑事さん?」

 その人は、昨日の事件の時に居た無愛想な刑事さんだ。
 スーツを着ているということは……何かの事件、なのかな?

「あの……刑事さん」

 昨日の刑事さんに話しかけようとすると、誰かが私に思い切りぶつかってきた。

「きゃっ……!!」

 その衝撃で私は転んでしまう。

「おい、いたぞ!」

 さっきの刑事さんの声が聞こえた。
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