恋の障壁は0.1㌧!〜痩せたら大好きな彼に復讐しようと思ってました、だがしかし〜

5.

 冷戦状態が続いたあと、私は仕方なく出社した。
 退職届を拒否されたためだ。代行サービスを使っても不承。
 
 武尊からの
『優希、愛している』
『俺が悪かったなら謝る。だからなにがあったのか、教えてくれ』
『話し合いしたい』
『このままでは、優希が俺の前からいなくなることを受け入れられない!』
 と言うメッセージと、着信履歴で携帯がパンクした。

 とうとう今日が私の処刑日。
 ビクビクしながらオフィスに入ってみたら、森君が一人待っていてくれた。
 
「森君……っ、」
 
 彼をみた途端、涙腺が緩んでしまった。
 森君がびっくりした顔をしている。
 
「優希ちゃん! 君の体型、少なく見積もっても一ヶ月前の百十パーセントは膨張しているよ!」
 
 正直か! 
 この一週間、ご飯を作る気になれず、コンビニ弁当にお菓子どっさり買い込んでいた。
 喉が詰まると、缶チューハイで流し込んでいたせいだろうか。
 そういえば、スカートがきつかったような。
 
「……優希ちゃんはストレス食いするタイプだったっけ。それはそうと、武尊が発狂しそうになってるよ、一体どうしたの!」
 
「彼のことなんて言わないで!」
 
 思わず怒鳴ったら、びっくりされた。それから厳しい表情になる。
 
「……俺達がいない間に何があった?」
 
 
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