恋の障壁は0.1㌧!〜痩せたら大好きな彼に復讐しようと思ってました、だがしかし〜

2.

「そこで鬼コーチを用意した」
 
 森君がタブレットやゴーグル、グローブを差し出してきた。体の数箇所のサイズの定点観測するための着脱式のバンデージ。
 他に心拍数や血圧を測るセンサー、体重計まで。
 
「武尊にもまだ言ってないんだけど、VRを使ったセレブ向けのマンツーマンスポーツサイトを立ち上げてみようかなって」

 集客および資金集め。それと名を売って、コネクティングを作るきっかけにしたいと言う。

「さすが森君」
「もっと褒めたまえよ」

 私達はくす、っと笑い合った。

 詳しく説明してもらう。
 設定はヒロインと、インストラクター、二人の世界。

 ヒロインは写真を撮ってイラストっぽく加工できるし、用意しているアバターから選んでもいい。

 さらにはインストラクターであるVチューバーのアバターを自由に選べ……ない。
 何故か武尊そっくりの一体しかない。
 ドキドキを誤魔化すように森君を見つめると、肩をすくめられた。
 
「プロトタイプだからね、あまりお金をかけてないんだ。オプションは優希ちゃんの反応を見ながら、組み込んでいくつもり」
 
「……わかった」
 
 アドレスを送信してもらう。
 
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